「ウサギと亀」の話
ご存知ですね
ウサギは何故、亀にまけたのでしょうか?
・・・・・どうしてだと思われますか?
昼寝をしていたから?なめていたから?余裕だったから?
勝てると思っていたから?眠たかったから?
いろいろですよね
でも事実として、ウサギは亀を見ていた。
亀はゴールを見ていた。
原因をたどると意外とシンプルでした。
それは一回戦の話しでした。
初戦でした。
さて、負けて悔しいウサギさんは
亀さんに再挑戦。
結果は?・・・・
・・・・当然、ウサギさんの完勝ですよね
亀さんは、ウサギさんの実力に接し、
ただ、呆然とするばかりでした。
今度は、亀さんが悔しい。
ゴールにひたすら集中して1勝した亀さん
亀さんへの悔しさに自らもゴールを目指し
実力どおり1勝できたウサギさん
・・・・さぁ、タイブレークです
決着つけなくっちゃ・・・ですよね
一勝一敗・・・ウサギさんは言いました。
「ここまできたんだから、お互いに実力で決着つけようか?
車とか、道具さえなければ、挑戦に受けて立つよ」と・・・
茫然自失の亀さん・・・
亀に勝ち目はあるでしょうか?
あなたなら何の武器も使わず、道具に頼らず
さて、愚直なひたむきな亀さんに
賢明なあなたから、何をどうアドバイスしますか?
さて、後半。
亀さん、絶体絶命!!
もうだめ!!
亀さんは泣きながら
母親亀のところに帰りました。
母親亀さんは、ただ沈黙。
一言も慰めず
ギリシャオリンピックの録画ビデオを見ながら
背中を見せて
「あなたねぇ、
自分のことをわかってないと
勝負にならないと思うヨ
だけどね、自分のフィールドならって
勝負してみなさいよ。」
ちびっこ亀さんは、丘に戻って
海の波に身をまかせつつ考えました。
さぁ決着をつける、3回戦対決。
亀さんは「試合場だけボクに選ばせてくれ」と
自信満々のウサギさんにお願いしました。
もちろんウサギさんはオーケー!!
だってもうゴールは見失わないし
亀さんの足の遅さはわかってるし
「ふっふっふっ」てなもんです。
結果を先にお知らせします。
ちびっこ亀さんの圧勝でした。
なぜって亀さんが選んだゴールのポールは
今回、山の上ではなくって
海岸から500メートル離れた小島に
立てられていました
亀さんは自ら選んだ自分のフィールドで、
自分のペースで
勝つことが出来たんです。
亀さんに道具を使うなと言った
ウサギさんは浮き輪もボートも使えませんでした。
できないと言う理由は
自分が勝手に決めているだけで
〝やる〟と決めればやる方法は
いくらでもあるのですね
ウサギさんが泳げないとは限らない中で
亀さんは自分のフィールドで戦って勝ったのでした
ウサギさんと亀さんのファイナル・ステージやいかに?
だから生きてる限り絶対ってないと思いますし・・・
面白いんですよね!!
ここからは、作者なりの締めくくりです。
亀さんは「勝ったー」とお母さん亀さんに報告しました。
嬉しそうな小亀をしっかりと抱きしめて
お母さん亀さんは
「今までのすべてを、
お前が勝つまでのすべてを
もう一度教えてちょうだい」と言いました。
勝ったときの 嬉しさ
負けたときの 悔しさ
勝てないと思ったときの 悲しさ
それでも何かてだてはないかと苦しんだこと
そして苦しみが喜びに変わったこと・・・を
小亀は涙を浮かべながら話しました
すべてしっかり聞き終えて
・・母さん亀さんは、ちびっこ亀さんに
「こんないろいろを経験できたのはだれのお陰かな?」
そういいました。
・・・亀さんのまぶたにウサギさんの顔が浮かびました。
ウサギさんも母さんウサギに報告しました。
油断の怖さ
でも自分に間違いなくあった 力
しかし、それは前提次第でかわるという事実。
「今度は絶対に勝ってやる!!」と
泣きながら母さんウサギに言いました。
すべてをしっかり聞き終えて
・・・母さんウサギは子どものウサギにいいました。
「本当にお前が戦っていたのは、亀さんだったの?」
そして母さんウサギは
しっかりと聞いてあげていたら・・・
しっかりと受け止めてあげていれば・・・
そんなあり方を親がしてあげていたら
あんなつらい競争はおきなかったのではないか と
思いました。・・・
海と山の境界線で、ウサギさんと亀さんは再会しました。
お互いになんだか恥ずかしくなってきました。
だって、「勝たないと意味がない!!」って叫んでた
観衆たちは、もうだれもいなくなってたんです。
亀さんはウサギさんを背中に乗せて
小島のポールを取りに行きました。
ウサギさんはカメさんを背負って
ピョピョンのピョンと、山のてっぺんまで
ポールを取りに行きました。
やっと、気付けました。
力をあわせれば、海も山も自分たちの
フィールドに変わることを・・・
山のてっぺんで、大きな海をふもとに据えて
ウサギさんと亀さんは、空飛ぶ鳥に声かけました。
「ねぇ!!一緒だったら、友達になったら、力を合わせれば
世界が広がるんだよ!!」
競うこともありました、悔しいこともありました
限界と思うこともありました、理不尽だなと思うこともありました
でも嬉しいことも喜びあうこともありました
なにかあたたかい気持ちのウサギと亀でした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
それぞれ立場や環境いろんなものが違う中で、力をぶつけ合うのではなくて
力を合わせること、要するに力の方向・ベクトルを同じ方向に向かせて
一緒に頑張ることの大切さをわかってほしいと思います。世の中はコロナウイルスで
大変なことになっていますが、皆で力を合わせて何ができるか、一人ではできないが
今こそ離れていても力を合わせられるネットやSNS、AIを駆使して励ましあうことです。
元気を出して「朝の来ない夜はない」「太陽は沈んだのではない、地球の裏側に存在しているのだ」
勇気を出して、やってはいけないこと、やらなくてはいけないことをしっかり実行しましょう。